
地球に優しい飛行機には
いつ乗れるようになる?
飛行機での移動が地球温暖化などの気候変動に悪影響を与えていることはよく知られています。環境のために飛行機に乗ることをあきらめるべきなのでしょうか。旅が好きな人であれば、早く地球に優しい飛行機が開発されればいいのに!と願う人も多いのではないかと思います。
実は、世界ではすでに持続可能な飛行機の開発に取り組んでいる人々がいます。あとどのくらいでできるのか?どんな飛行機なのか?今どんな状況なのか、気になりますよね。
世界では専門家たちがサステナブルなフライトを実現するために日夜開発に取り組んでいます。
地球に優しい飛行機というと非現実的で未来のもののように聞こえますが、意外と遠い先のことではないかもしれません。ヨーロッパではすでに2人乗りの電気飛行機がテストされていますが、今後より大きな飛行機も追随することになるでしょう。世界経済フォーラムのレポートによると、2030年までには環境に悪影響を与えない電気で動く商用飛行機で各地を旅行できるようになるんだとか。2030年って結構もうすぐですよね!まずは短距離用のフライトからスタートするのではないでしょうか。
持続可能な飛行機を実現するために、航空会社はどのような役割を担っているのでしょうか?世界中の航空会社が「2016年国際航空のためのカーボンオフセット・削減スキーム」に署名しており、2019年から世界中の空港に適用されています。 これは、すべての航空会社に対して、CO2排出量の記録を保持し、毎年報告することを義務付けるもの。それ以外にも、大手航空会社はお金と時間と労力を投じて、二酸化炭素排出量を減らすためさまざまな工夫をしています。
また、より環境に優しい社会に向けて一歩踏み込んだ貢献をしている航空会社や空港も。ニューカッスル国際空港は、2022年半ばに会社の環境目標をサポートするために8,300本以上の木を植樹して話題になりました。他の企業でも再生可能エネルギー関連プロジェクトへの資金提供が行われています。
サステナブルに旅がしたいけど、飛行機にも乗りたい!という人はこちらの記事「旅行は環境に悪いの?」もご覧ください。
航空の未来は電気飛行機とソーラー飛行機?
バッテリーの重量が重くなることを考えると、民間航空機を電動化するのは簡単なことではありません。そこで専門家は、サステナブルな飛行機としてハイブリッド機に注目しているようです。
ソーラー飛行機といえば、2016年にスイス連邦工科大学ローザンヌ校が製造したソーラーインパルス2。1万7000枚以上のソーラーパネルを搭載し、燃料を使わずに地球を一周する奇想天外な飛行機でした。 しかし、乗ることができるのはパイロットただ1人。1人分のスペースを確保するのがやっとでした。
ゼロエミッションの空の旅を現実に近づけているのが、エアバス社。オール電化の飛行機からソーラー飛行機の開発まで、エアバスは持続可能な飛行機の開発を進めています。今の所電気飛行機に特化したプログラム6つ、ソーラー飛行機の開発に特化したプログラム1つに取り組んでいるようです。
他にも、サステナブなフライトをリードする企業として、イギリスに本社を置くバーティカル・エアロスペース社があります。ゼロエミッションの電気自動車を設計・製造しているこの会社。その技術を飛行機にも応用しようとしています。また、スウェーデンのハート・エアロスペース社は、早ければ2028年に最初の電気飛行機を飛ばすと表明しています。
燃料を燃やして動かす代わりに飛行機を飛ばす方法があることがわかった今、私たちは日々、持続可能な飛行機が現実のものとなる世界に近づいています。
テクノロジーはサステナブルな航空を実現するための鍵であり、この共通の目標に向かって努力する優れた頭脳があれば、電気飛行機やソーラー飛行機で旅行できる日はそう遠くないと言ってよいでしょう。
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