
旅行する人だから、できること
スーツケースの空きスペース
を活用したボランティア
Booking.comの調査によると、旅行者のほぼ4分の3(72%)が、将来の世代のために地球を救うには、「人々が今すぐ行動し持続可能な旅行を選択する必要がある」と思っているという結果が出ています。結果は年齢間で比較的一貫しているようですが、46〜55歳のほぼ4分の3(74%)が持続可能な旅行が必要であると最も強く信じており、次にミレニアル世代が71%という結果になっています。
旅行をする私たちだからこそ地球のため、その地球に住む人々のためできること、は何でしょうか。
旅行を愛する私たちは、そこで出会う人々の笑顔や現地の人との交流、素晴らしい自然や現地文化など、地元では味わえない何かと出会うことを求めています。
旅好きな人が、自分の子供の子供の世代も同じように体感できるように今の地球を守りたい、と思うのは自然なことかもしれませんね。
そんな旅が好きな人に向けて、この地球上に同じように住む人が困っているので協力して欲しい、という活動があったので、今回はそんな旅人ならではのユニークな協力手段についてご紹介します。
旅する国の人々を助けるボランティア
Pack for a Purposeは、ノースカロライナ州に拠点を置く非営利団体で、世界中の宿泊施設がサポートするコミュニティベースのプロジェクトに必要な物資を旅行者に提供してもらうユニークなプロジェクトを運営しています。世界中に物資が足りていない施設・コミュニティがあります。でも郵送にはお金がかかるため、資金がないと供給を続けるのはなかなか難しいもの。そこで、そのエリアを訪れる旅行者に協力を依頼して、学校、医療用品、その他の物資を、訪れたコミュニティに運ぶという活動を行っています。
Pack for A Purposeは世界各地の宿泊施設情報とともに、その施設近くにある村や学校などで不足しているモノの情報をウェブサイトに掲載。旅行者はスーツケースの空いたスペースに自分が協力したいと思うリストの物資を入れて、現地の提携施設に立ち寄り、寄付できる仕組みとなっています。たとえばジャマイカのリゾートホテルの情報とともに地元学校への寄付プロジェクトの情報が掲載されていて、関心がある旅行者は学校が必要としているモノを持っていき寄付することが可能です。
2010年1月の創設以来、世界の旅行コミュニティは165,728 kg以上の物資を世界中の貧しい学校、クリニック、孤児院に寄付してきました。医療品、学校、その他の必要な物資を荷物に追加するだけで、旅行者は現地コミュニティに大きな影響を与えることができたのです。
60か国以上で、440を超える参加施設と旅行会社が、旅行者から現地の特定の施設が必要としているアイテムを受け取り、地元のプロジェクトに配達しています。
創設者であるレベッカ・ロスニーさんのナショナル・ジオグラフィックでのインタビューはこちら(英語)
荷物の空きスペースを活用
参加する方法は簡単。次の5つのステップです。
1. ウェブサイトで目的地を選択
2.宿泊施設またはツアー会社とサポートするプロジェクトを見つける
3.必要とされている特定のアイテムから、必要な物資を選択
4.宿泊施設やツアー会社に現地で物資を届ける
5.その後、物資はコミュニティベースのプロジェクトに送られる
もちろん、ドロップポイントが宿泊施設や旅行会社だとしても、そのホテルに泊まる必要もなく、そこでツアーを申し込む必要はありません。あくまで回収ポイントなので、そこに届ければ良い、という仕組みになっています。ただし、自分で届ける必要があります。もし質問があれば、その宿泊施設や旅行会社に問い合わせましょう。特に途上国では郵便事情が確実でない可能性もあるので、自分で届けた方がより確実でしょう。
また、持っていく量は無理のない量で。団体では多くて2キロ程度をおすすめしているようです。制限があるわけではありませんが、自分でドロップポイントに運ぶ必要があることも考慮して準備しましょう。
旅をする際、自分の荷物はできる限り少なくして困っている誰かのために協力をしてみる、というのも一つのボランティアの方法ですね。
どちらにせよ、最初からその国を訪れる予定で余った荷物スペースを活用するだけなので、あまり負担なくできるというのもこのプロジェクトに協力者が多い理由だと思います。
もし興味があれば、是非やってみてください。
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