
エコツーリズムは普通の旅行と何が違う?
そろそろ旅行に行ってみようかな、と思っていませんか?であれば、普通に観光旅行をするのではなく、地球に優しい旅行、エコツーリズムを意識してみてはいかがでしょうか。エコツーリズムは、観光が現地の自然やコミュニティに与える影響を考慮している旅行で、一般的な観光旅行よりも持続可能な旅。エコツーリズムの旅先を賢く選び、環境に配慮した旅をすると、旅先にも自分にも良い影響があります。
エコツーリズムは、環境への負の影響を減らし、地域社会を支援しながら旅行者にも学びがある旅行。現地の環境に配慮した旅行は通常の観光と共通する部分もありますが、エコツーリズムは従来の観光とは異なる点もあります。
観光の歴史
観光の歴史は古く、そのルーツをたどるとさかのぼること古代ギリシャ時代。1960年代までは、まだニッチな市場であり、ツアー会社も小さく、少ない予算で運営されていました。観光業が軌道に乗ったのは、1973年のオイルショック以降のこと。海外旅行が多くの人にとって手の届くものになり、世界中で観光が爆発的に増加していきました。
国連世界観光機関(UNWTO)は、観光を「レジャー、ビジネス、または職業上の理由で、通常の環境から外れた場所に移動すること」と定義しています。
エコツーリズムとは
グローバル・エコツーリズム・ネットワーク(GEN)によると、エコツーリズムとは「環境を保護し、地域住民の福祉を維持し、訪問者、スタッフ、訪問先の人々の間に知識と理解を育む、自然地域への倫理的な旅行」のこと。
エコツーリズムは、環境への影響を最小限に抑える旅行のスタイルです。旅行者は、現地での体験を通じて野生生物、生態系、文化とのつながりを築くことができ、同時に地域経済や地域住民を支援することができます。現地住民、旅行者、環境それぞれにメリットがあるエコツーリズム。旅行収益は、大企業ではなく地元住民に還元されます。環境に配慮した旅行を求める人が世界的に増えている今、その人気はますます高まっています。
エコツーリズムと通常の観光の違い
エコツーリズムと通常の観光は、「旅行」という点では同じですが、異なる点があります。
通常の観光は、旅行先の歴史や地理、文化などを見る・知ることに重点が置かれていますが、エコツーリズムは、現地での体験を通して野生動物や自然を保護し、地域社会に貢献し状況を改善すること、そして環境や自然について学ぶことに重点が置かれています。
旅行者のタイプも異なります。エコツーリズムをする旅行者は、環境保護や野生生物の保全に強い関心と理解があることが多く、旅での体験を通して自然や環境、地域住民の生活について深く学びたいと考えています。また、持続可能な旅行を実践することで環境への影響をできるだけ少なくしたいと思っている人が多いのも特徴。現地の自然や現地の人々の生活を実際体験するような旅行をすることが多いようです。
エコツーリズムの旅行は、以下のようなポイントを満たしています。
・行動面、社会面、心理面での悪影響を軽減する
・文化的、環境的な知識と理解を深める
・ゲストとホストに素晴らしい体験を提供する
・環境保全のための経済的利益を提供する
・地域住民や地元の民間企業に経済的利益をもたらす
・旅行者に忘れられない体験を提供し、ホスト国の政治的、環境的、社会的風土に対する認識を促進する
・低負荷の施設を作り、建設し、運営する
・地域社会の先住民の権利と宗教的信念を尊重し、先住民のエンパワーメントを促進するために彼らと協力する
エコツーリズムを実践した旅行は、現地の自然や人々のメリットになるだけでなく、自分自身や世界に対する理解を広げる、学びの多い旅になりそうですね。
次の旅行はエコホテルに泊まってエコツアーで現地体験をしてみてはいかがでしょうか?
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