
パーマカルチャーとは?
旅先でパーマカルチャーを体験しよう!
パーマカルチャー農法という言葉を聞いたことがありますか?持続可能な農業の方法として知られている、パーマカルチャー。パーマカルチャーの父と言われるビル・モリソンによると、「パーマカルチャーとは、自然の生態系の多様性、安定性、回復力を持つ農業生産性の高い生態系を意識的にデザインし維持すること」。パーマカルチャー農業は、農業の生態系を持続的かつ自給自足的に成長させるものなのです。
土地を管理し、生態系を繁栄させる集落の配置を維持するためのアプローチでもあるパーマカルチャー。地域の文化を守り、有機作物や環境に優しい肥料を使うなど、自然に優しい農法です。
パーマカルチャーという言葉は、パーマネント(永続的)とアグリカルチャー(農業)という2つの言葉からきています。その後、社会的な側面も含めて、アグリカルチャーからパーマネントカルチャーと呼ばれるようになりました。
パーマカルチャー農業の12原則
サステナブルな農法であるパーマカルチャーですが、下記のような原則があります。
1. 観察し、対話する
土地を観察し、日照、風雨を最も受ける部分を客観的に分析し、正しい植栽方法を行います。
2. エネルギーを蓄積する
雨水を貯める、夏野菜を保存して冬に楽しむなど、将来のために資源を蓄えることを実践します。
3. 収穫を得る
例えば、歩道沿いの雑草を集めてニワトリの餌にするなど、あらゆる資源を活用することを推奨しています。
4. 自己規制を行い、フィードバックを受け入れる
気候変動は生物多様性に影響を与えますが、土地の生態系の個性に着目し、その土地に適した農法を実践します。
5. 再生可能な資源やサービスを利用し、価値を高める
レジ袋の代わりに段ボールや新聞紙を選ぶ、コンポストで微生物を増やして土壌を豊かにするなど、グリーンエネルギーを利用し、持続可能な取り組みを行うことで自然を若返らせます。
6. ゴミを出さない
掃除に時間をかけることでゴミの発生を抑える工夫をしたり、生ゴミや野菜くずを肥料やニワトリの餌として活用したりします。
7. パターンからディテールまでデザインする
土地の構造を理解し、実用的なアプローチで野菜を植えることを推奨しています。
8. 分離するのではなく、統合する
個々の家庭の自給自足ではなく、分かち合うという考え方が推奨されています。コミュニティの自給自足を目指すものです。
9. 小さく、ゆっくりとした解決策を用いる
初めは効果が見えにくいかもしれませんが、時間とともにポジティブな結果を示すようになります。
10. 多様性を活用し、大切にする
環境に優しい肥料や農薬を使用することで、小さな生物が農業の恩恵を受けられなければ、生態系は不完全なものとなります。
11. 空いている場所を活用する
空き地を最大限に活用する。例えば、車道や歩道の端、空き地や人の手が入っていない土地には、イラクサやタンポポなどのハーブを植えることができます。
12. 想像力を駆使して物を活用し、変化に対応する
気候変動や地球温暖化など、自然も変化しており、持続させるための好みも変化しています。その変化を理解し、過去のやり方に頼らず、今の自分たちに合ったものにアプローチしていきます。
パーマカルチャー農法を楽しめる場所
世界には、パーマカルチャー農業に携わって楽しめる場所があります。パーマカルチャーを学ぶサステナブルな旅をしてみませんか?
クリスタルウォーターズ・エコビレッジ(オーストラリア)
パーマカルチャーとは何か、アクティビティを通して知りたいなら、オーストラリアのクリスタルウォーターズ・エコビレッジを訪れてみては?メアリー・リバーズの源流近くに位置するこのエコビレッジは、34年間パーマカルチャー農法を実践してきました。このエコビレッジでは、毎週または毎月開催される村のマーケットやパーマカルチャーに関するさまざまなワークショップを体験することができます。滞在中は、フラワーポットコーヒーショップやサワードウベーカリー、金曜夜の「ババ・ビストロ」にも足を運んでみてください。
フィンカ・デル・ソル(サンタクルス、ニカラグア)
ニカラグアのサンタクルス州オメテペ島のマデラス火山の麓にあるフィンカ・デル・ソル。フィンカ・デル・ソルでは、持続可能な有機パーマカルチャー農法の恩恵を享受することができ、エコセラピーや様々な学びのプログラム、自然の再生に関連したアクティビティも体験できます。熱帯林の中にある死火山という特色のある環境に囲まれ、日常から離れゆったりとした滞在を楽しむことができるでしょう。
マカウ・ロッジ(コスタリカ)
セロス・デ・トゥルバレスの丘と緑豊かな森に囲まれた場所にあるマカウ・ロッジ。ここでは、パーマカルチャーやアグロフォレストリー、そして持続可能な対策とは何かを学ぶことができます。バードウォッチングやハイキング、マンダラ作物システムやパーマカルチャー・ガーデン、滝などの自然やアクティビティを体験しながら、中米の生物多様性を間近で観察してみてはいかがでしょうか。マカウ・ロッジでは、グリーンエネルギーが最大限に活用されています。
パーマカルチャーエコビレッジは、地域住民の経済的地位を向上させ、パーマカルチャーを通じて訪問者にサステナブルな生活への気づきをもたらしています。パーマカルチャーエコビレッジを訪れて、生物多様性と私たちの生活のつながりを考えてみませんか?
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