
エコツーリズムのメリットとは?
エコツーリズムという概念は、80年代から使われるようになりました。しかし、この言葉が旅行者に認知されるようになったのは、つい最近のこと。日本ではまだまだ言葉すら聞いたこともないという人も多いと思われます。環境に配慮した旅行というと、グリーンツーリズムやサステナブルツーリズム、ネイチャーツーリズムなど、さまざまな名前で呼ばれることがありますが、地球にやさしい旅をしたいと考えているのであれば、エコツーリズムについて知っておいて損はありません。
エコツーリズムは昨今、世界で急速に成長している観光の形。世界では年を追うごとに、従来の観光旅行よりもエコツーリズムを利用した旅行を選択する人が増えてきています。その理由のひとつには、世界レベル、地域レベルで環境問題への意識が高まっていることが挙げられます。
エコツーリズムには、絶滅危惧種や野生動物の生息地の保護、地域社会の経済的安定、持続可能な経済活動の促進など、非常に多くのメリットがあり、時代の流れとともに人気が高まっているのも当然といえるでしょう。次に旅行する際は、エコツーリズムを検討してみてはいかがでしょうか。
まず、エコツーリズムの事例や定義など、エコツーリズムについて知っておくべきことをチェックしてみましょう。
エコツーリズムの定義
グローバル・エコツーリズム・ネットワーク(GEN)が定義するエコツーリズムとは、環境を保全し、地元の人々の幸福を支援し、旅行者、スタッフ、訪問先を含むすべての関係者の解釈と教育を通じて知識と理解を育む、自然地域への倫理的な旅行。
エコツーリズムは、環境に配慮した旅行です。ハイキングやキャンプのように自然を直接楽しむアウトドアを含む旅もあれば、ラグジュアリーなエコリゾートに宿泊する旅など、さまざまな形があります。
エコツーリズムの例
エコツーリズムの最も重要なポイントは、環境を破壊せず、地元の人々から搾取せず、利益を還元することです。例えばホエールウォッチング。クジラに悪影響を与えないように一定の距離を保ち、大きな音を立てずに観察します。エコツーリズムのコンセプトは、サイクリングやハイキング、サファリなど、さまざまなアクティビティにも当てはまります。
エコツーリズムは、山や森林、湿地帯などの自然の中で行われることが多いですが、史跡など、開発された地域でも実践することができます。このタイプの旅行では、学びの多い旅行を通じて、現地の自然や文化保護活動を支援。現地での生活を実感するために、長期にわたって訪れる人も多いようです。環境に配慮した宿泊施設に滞在し、地元産の食材を使った料理を食べるのが、典型的なエコツーリズムの旅です。
エコツアーで現地のレンジャーやツアーガイドを利用するのも、定番。地形や動植物、野生動物、歴史、文化など、その土地に精通した現地ガイドは、その土地にまつわる知識を教えてくれます。そのため、現地のレンジャーやガイドはその地域の地形や動植物、歴史、文化などを熟知しており、旅行者が快適な自然体験と有意義な教育体験の両方を体験できるよう、サポートしてくれます。
エコツーリズムのメリット
実はさまざまなメリットがあるエコツーリズム。エコツーリズムは、レスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光)の一形態と見なされ、他の旅行者よりも、自分たちの旅行が現地コミュニティや自然環境に与える影響を意識する傾向があります。
エコツーリズムの大きなメリットとは大きく分けると下記3点に集約されます。
【自然】観光が環境や野生生物に与える悪影響を軽減する
【現地の人々】現地コミュニティに利益を還元する
【旅行者】旅行者も学びが多い
エコツーリズムは、自然環境への影響を最小限に抑え、旅行費用ができるだけ現地に落ちる仕組みになっていて、且つ旅行者もしっかり現地の自然や文化について学ぶことのできる旅のこと。自然・現地の人々・旅行者それぞれにとってwin-winの関係であると言えます。
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