south east asian island
アジア,  エコホテル・エコロッジ

東南アジア旅行に行くなら
絶対滞在してみたい!
おすすめのエコホテル

東南アジアには海や熱帯雨林など豊かな自然がたくさんあり、近年多くの国が、観光、そして持続可能なエコツアーの推進に国を挙げて取り組んでいます。


エコツアーとは、自然環境や歴史文化など、固有の魅力を観光客に伝えることにより、その価値が理解され、保全につながることを目指す旅行。

●自然・文化の保全

●現地コミュニティへの経済的な利益還元

●旅行者の学習的経験

これらを満たした経験をツアー化したものがエコツアーです。
(詳しくはこちらの記事「エコツアーとは?」参照)

そして、東南アジアにはとても素敵な場所を存分に楽しめる「エコホテル」がたくさんあるんです!今回はそんな東南アジアでおすすめのエコホテルを紹介します。


古来の自然を残した美しい島
ニコイ島(インドネシア)

ニコイ島は白い砂浜と多様なサンゴ礁、熱帯雨林といった豊かな自然をほとんど手つかずの状態で保存してきた、とても美しい島です。

島のスタッフにはダイバーやロッククライマーもいて、様々なアクティビティを楽しむことができます。近隣の島々をロッククライミングやマウンテンバイクで探索したり、島の近くの無人島でピクニックしたり、さらに時期によっては保護に力を入れているカメを見ることも!美しいビーチが見えるプールやテニスコート、ボードゲームもあり、地元の料理を作る料理教室が開催されることもあるので、退屈することなく滞在できるはずです。

【サステイナブルなポイント】

  • 建築

宿泊施設やダイニングエリアの建物や家具は周囲の島々から数年かけて収集した流木を使用。リサイクルというだけでなく、味があってとっても素敵です。また、部屋は天井が高くアーチ型になっており、空気が循環し、自然に快適な温度になるよう工夫されている。さらにセメントやプラスチック、塗料など人口的な材料の使用を最小限に抑え、太陽の熱で温水を作り、照明は全てLED照明にしている。

  • 食の持続可能性

基本的には自家農園で栽培し、育てられないものに関しては、可能な限り地元の市場や地元の企業から調達している。

  • 動植物の保護

外部コンサルタントに助言を求め、島での調査を実施。動植物の保護に役立てている。

【主な受賞歴】
World Responsible Tourism Awards 2019 (Benefitting Local Communities) 銀賞


山岳の絶景が広がる場所
トパスエコロッジ(ベトナム)

トパスエコロッジはベトナムの北にあるホアン・リエン国立公園内にあるエコロッジ。特徴は山の上にあるため天空の街のような絶景が広がっているところで、特に天気が良く、雲が少ない時は美しい景色が見られます。また、国立公園内は標高が高い場所と低い場所があるため、植物の多様性が豊かです。生物の多様性も豊かで、ベトナムで確認されている両生類の約3分の1が生息していると言われています。そんな自然溢れる場所で散歩やサイクリング、トレッキングなどができるのはとても魅力的!

さらに、周辺にはベトナムの少数民族である山岳民族の方々が住んでおり、独自の生活を垣間見ることもできます。

【サステイナブルなポイント】

  • 地元の雇用の確保

地元の村人を雇用することを重視しており、教育から雇用までサポートすることで地元へ貢献している。

  • 地産地消

地産地消にこだわり、地元のコミュニティーと食や資源をシェアしている。

  • 省エネとリサイクル

太陽光発電や水力発電で電気を生み出し、ゲストにも電気を無駄に使わないよう呼びかけている。食品廃棄物は家畜の餌にしたり、缶や箱など再利用可能なものは地元の人々に配布し家庭で再利用したりしてもらっている。さらに、ガラス瓶を粉砕し建築材料として再利用している。

  • 廃水処理

砂と植物のフィルターで廃水を浄化し、廃水が地域環境に悪影響を与えないように処理している。

【主な受賞歴】
World’s Leading Eco-Lodge 2019 ノミネート
World’s Leading Eco-Lodge 2018 ノミネート
World’s Leading Eco-Lodge 2017 ノミネート



本当に贅沢なことを教えてくれる場所
ソネバキリ(タイ)

ソネバキリは毎年様々な賞を受賞しているリゾート。

突然ですが、贅沢ときいて何を思い浮かべますか?ソネバキリでは「平和」と「時間」と「空間」が贅沢とされています。砂に触れたり、満点の星空の下で夕食を食べたりするようなことが真の贅沢であると考えているので、裸足になることを推奨し、都市の生活とは全く異なる体験を提供しています。

例えば、水辺のレストランや空中レストランなど、変わった空間で食を楽しむことができます。また、子供向けの全て木でできた遊び場があり、資格を持ったスタッフが子供の面倒を見てくれるので家族旅行にもおすすめ。ペーパークラフトなど色々なアクティビティも用意されています。

海に面しているためスノーケリングやダイビングを楽しむこともできますし、シェフからタイ料理を学ぶこと、ココナッツオイル作りやセラピストの体験もできるそうです。都会の暮らしではできない様々な体験をして体を動かしたり、静かに自分と向き合ったりできるので、きっと何か得られるものがあるはず!

【サステイナブルなポイント】

  • 海洋生物への配慮

島の東側のビーチはカメの生息地として有名な場所であるため、人間の手を加えず、照明の設置を避けている。

  • 地産地消と廃棄物の有効利用

1.2ヘクタールの菜園で野菜や果物、ハーブを育て、提供する料理に使用している。また、食品廃棄物は堆肥として利用。食品以外の廃棄物も、再利用やリサイクル、建設に利用している。

  • 自然エネルギーの活用

宿泊施設の屋上に太陽光パネルを設置し、発電している。

  • 廃水処理

廃水は自然の池を利用して濾過処理。

  • 森林の保護

ヴィラを建設する際の木材はサプライヤーを訪問し、どのように生産されているか確認したものを使用。手織りのインテリアは農村の女性の雇用を支援するスリランカの協同組合から調達している。さらに、建設中に島から伐採した木は8%と、最小限に抑え、近隣の島で道路整備のために伐採する予定だったヤシの木を引き取り移植。

【主な受賞歴】
World Responsible Tourism Awards 2019(Best for Reducing Plastic Waste)銀賞
HICAP SUSTAINABILITY AWARDS 2019
RESPONSIBLE THAILAND AWARDS 2019(Best Eco-Lodge / Eco-Hotel)


ココナッツに囲まれた隠れ家のような島
バツバツ島(マレーシア)

マレー語で「岩」という意味のバツバツ島は、熱帯の無人島であり、ココナッツの木と砂浜のある小さな島です。海ではシュノーケリングやダイビング、周辺をカヤックや散歩でまわることができ、陸地では森の中を散策することができます。

滞在場所であるヴィラの広々した室内からは海またはジャングルの景色を眺めることができますよ!

【サステイナブルなポイント】

  • 建築

マレーシアの木材を使用し、伐採する木も最小限に抑えられている。家具はFSCという環境認証の認定を受けた再生木材を使用。レストランなどは開放的な作りになっており、エアコンの使用を最小限に抑えられるように工夫されている。

  • ゲストへの環境指導

釣りや海洋生物の収集、餌やりを禁止し、シュノーケリングではサンゴを傷つけないようにゲストへの指導をしている。亀などに悪影響を与えないようリゾートの照明は控えめにしている。

  • リサイクル

食品廃棄物の一部を自家農園の堆肥として使用。リサイクルできるものは業者に売り、得たお金を社員の福利厚生に充てている。プラスチックの使用を避けるため、ペットボトルの水の販売や提供をせず、給水器とグラスを用意している。歯ブラシや綿棒などの使い捨てアメニティの提供はしていない。さらに、食用油や使用済みエンジンオイルは収集しリサイクル業者に送っている。

【主な受賞歴】
World Responsible Tourism Awards 2019(Best at Wildlife & Nature Conservation) 銀賞


気になるエコホテルはありましたか?

紹介した通り、環境に配慮した運営をしている場所は、宿泊施設の建築から日々の廃棄物処理、エネルギーの生み出し方や動植物への影響に気を遣っています。

滞在することで、普段なかなかできないような様々なアクティビティをしたり、滞在そのものを存分に楽しめたり、環境に配慮した生活へのヒントを得られたりする機会があるのがエコホテルの良いところです。

これから滞在先を探す際は、是非環境への取り組みにも注目して検討してみてくださいね!

環境に優しい旅についてもっと知りたいですか?

次の旅のインスピレーションに、忙しい毎日のちょっとした息抜きに。Ecotourism Worldのニュースレター配信登録はこちら

【Sayaka】
趣味は旅行や読書。タイへの留学やフィリピンでのボランティアを経験し、東南アジアへの関心が高い。旅の中でオーバーツーリズムを実感することがあり、エコツーリズムに興味を持つ。日々学びながら情報発信中。