
サステナブルなフィンランド旅行で
大自然を体感しよう!
海外で自然を存分に味わえる旅ができるところはないかな・・・と探していませんか?たまには遠く離れた場所で、大自然の緑に包まれて癒されたいですよね。
緑の中で癒されるサステナブルな旅におすすめなのが、フィンランドの自然。
壮大な自然と共生するフィンランド
フィンランドは自然が豊かで、日本と同じように国土の70%以上が森林です。そして、湖が何と18万個以上、1万㎢をカバーしている国立公園の数は40とヨーロッパ最多なんです。
そして、人と自然の距離が近く、まさに一体となって暮らしています。
首都のヘルシンキにも湖や緑が多く、一歩外に出ると森。ウサギやリスなどの動物たちが人のすぐ側に住んでいて、日常的に見かけることもあるほどです。
昔から自然と共に生きてきた人々だけあって、フィンランドでは自然を大切にする意識が根付いています。『自然と共生する』ということについて学ぶことも、フィンランド旅行の醍醐味と言えるでしょう。
WHOによると、EU加盟国の中で1番空気が綺麗で、世界では3番目であるフィンランド。
また、電力もほとんどが環境にやさしい方法で生産されており、2050年までに二酸化炭素排出量と吸収する活動を同等にするというカーボンニュートラル社会を作るという目標を掲げています。
サステナブルツーリズムも盛んなため、フィンランドを観光することで、地元の自治体や観光業界のサステナブルな取り組みを垣間見ることができます。
フィンランドの自然享受権
昔から『自然と共生している』ことを示しているのが、フィンランドの自然享受権(Everyman’s rights)と呼ばれる権利。
人は誰もが自然を享受する権利があるというもので、土地や水路にアクセスしたり、木ノ実やキノコなどの自然にあるものを取ったりすることは他の人が所有する敷地内であっても基本的に自由という考え方で、フィンランド人だけでなく海外の人でももちろん適用されます。
もちろん悪用は厳禁ですが、例えば森や公園でブルーベリーを摘んだり、キノコを採ったりすることは、フィンランド観光の楽しみでもあります。
ブルーベリー摘みは7月下旬から8月下旬頃がおすすめ。キノコ狩りは8月中旬から11月上旬がシーズンです。自然のブルーベリーは小粒ながら濃厚で甘く、ブルーベリージュースやブルーベリーパイにして食べるのがフィンランド流です。
フィンランドの自然の中で、綺麗な水と空気で育ったブルーベリーを食べて楽しむ。至福のひとときですね。
フィンランド旅行のおすすめ
サステナブルツーリズムスポット
ヌークシオ国立公園
ヘルシンキからも比較的アクセスしやすいヌークシオ国立公園。ヘルシンキ中央駅からEspoo(エスポー)駅まで約30分、そこからバスで約30分。
フィンランドの自然と調和した素敵なレストラン、インフォメーションセンター、整備されたトレイルもあり少しだけ自然に触れたいだけの人も、奥深くまで探検したい人も快適に過ごすことができます。
ハイキング以外に、湖では泳ぐだけでなくカヌーレンタルもあり、サウナロッジも併設。現地のスタイルでフィンランドの自然を楽しむことができます。
夏はブルーベリー摘みのメッカで、筆者も長靴・長袖の完全装備で自然に溶け込みながらブルーベリー摘みを体験しました。最初は見つけるのが難しいですが、トレイルの両脇に、背の低い植物で葉に隠れるようにして黒い実がついていたら、それがブルーベリーです。お店で売っているよく見るブルーベリーより小粒で色が濃いのが特徴。手で摘んですぐ実が取れてその場で食べられます。
©️Visit Finland
そして、ヌークシオ国立公園で注目なのが『エコキャンプ』、その名も”Night in the Tree”。世界で最もカーボンフレンドリーなキャンプサイトということで、テントが木と木の間に貼ってあるツリーテントです。木と木の間で寝るなんて貴重な体験!思い出に残る素敵な夜になりそうです。
通常6月1日から9月30日まで実施しているそうで、要予約!
2018年は450人がこのテントで滞在したそうです。
<料金>
3人用ツリーテントの1名または2名利用+ハンモック 190 EUR
3人用ツリーテントの3名利用+ハンモック 255 EUR
<含まれるもの>
・ツリーテント+ハンモック
・寝袋、寝袋シート、タオル
・レストランHaltiaでの朝食
・フィンランド自然センターHaltiaのメイン展示と特別展示のチケット
・共通の住居、キャンプファイヤーの薪、ティーポット、カップ、皿、お茶、マスタード、ナプキン、テーブル、ベンチ用のテントエリアのテント小屋。
・飲料水
・屋内トイレとシャワー
・ヘッドランプ
・追加サービス:
イブニングスナックバスケット: 水、ソーセージ、マスタード、サンドイッチ、お茶、チョコレート、ナプキン。 20 EUR / 2人。
E-Fatbikeレンタル: 55 EURから / 2時間
詳細はこちら
サイマー湖
©︎LakelandGTE
フィンランド南東にあるサイマー湖。この湖は絶滅危惧種サイマーワモンアザラシ(Saimaa ringed seal)が生息していることで有名です。世界中でこの湖だけにしか生息しておらず、現時点でたったの310頭しかいない希少種。地元では、何とか数を増やそうと様々な活動が行われています。
保護のため、あまり近づくことはできません。ストレスを与えてしまうからです。
可能な限り影響を与えないようにするため、この湖では電気ボートでのツアーが実施されています。100%電気なので環境汚染排出物もゼロ、音も静かです。カヌーを自分で借りることも可能ですが、その場合はアザラシにストレスを与えないよう、十分な距離をとって観察するようにしましょう。
サイマーワモンアザラシは5月がベストシーズン。毛が生え変わる時期で、氷の上で日光浴をします。日中は水の中で泳いでいるのですが、夕方になると休憩するため、夕方が確率高し!注意したい点は、フィンランドは白夜があるということ。夕方といっても季節によって時間が違います。夏は21時になっても夕方。もしラッキーであれば、このサイマーワモンアザラシを見ることができるかもしれません。
ローカルオペレーターのLakeland GTEでは、電気ボートのツアーを実施しているほか、自然と環境にインパクトを与えないように、様々な注意を払っています。
・食事の際、使い捨て容器は使わない
・ゴミは残さない
・国立公園のルールは厳守
・モーター系の機械を使う必要がある際は、排出量ができる限り低いもの、きちんとメンテナンスされたものを利用する
・自然享受権に基づき、ツアー参加者には自然を楽しんでもらう
当たり前のことのように聞こえますが、きちんと表明することは大切ですね。
透明性が増し、自分たちを律しているようにも思えます。
フィンランドというとサンタクロースやムーミンのイメージが強いですが、深い自然と共存する文化を持った意識の高い国。
フィンランド旅行を通じて、帰国してからも生きる学びが得られそうです。是非フィンランドで自然を体感して、サステナブルツーリズムを味わってみてください!
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