
恵みの秋!
食材を自分で採取して食べてみよう
もうすぐ秋!2020年はあっという間に感じますね。秋は恵みの季節。美味しいものがたくさんとれる季節です。季節の食材を自分で採取することは、食料を調達する持続可能な方法です。秋に美味しく実る野菜や果物は、自然の中、もしくはその地域の農園でも収穫体験をすることができます。
特に今年はあまり遠出もできないこともあり、どうやって地元や近場を楽しむかがポイント!自然の中での山菜や果物、木の実などの採取はリフレッシュできるだけでなく、農薬が使われていない自然の旨味を新鮮な状態で楽しめるメリットがあります。また、帰りに地元の農園に訪問し、自分で探すのは難しい季節の食材を手に入れることができたり、〇〇狩り体験ができる農園もたくさんあるので、是非友人や家族との思い出作りに参加してみましょう。季節の食材を自分で採取する体験は、アウトドアを楽しみながら、食べ物が産まれる工程とより深い繋がりを育むことができる、サステイナブルなアクティビティです。
秋の季節の食材を採りに行ってみよう
季節の食材採取は、世界中の人々が昔から自分たち自身を養うために行ってきた、持続可能な習慣です。現代の便利な世の中では、完全分業によってスーパーに行けば必要なものが何でも揃っているのが当たり前。そんな中で、昔ながらのやり方で食べ物の源に触れられるこのアクティビティは自分自身や人類が生きること、食べることについて考える機会にもなります。
北欧諸国などの自然に恵まれた国に住む多くの人々は、季節になると多くの人が森でベリーやキノコの採取をすることを楽しんでいます。例えばフィンランドでは「Everyman’s right」(誰しもの権利)という法律で私有地ではない森林や公共の場所でのベリー類の採取が認められています。自然の中でのベリー採取やキノコ狩りは、さわやかな空気の中で楽しい一日を過ごし、美味しい食べ物を見つけて持ち帰る、季節のアクティビティとして非常に一般的。一般市民にとってこういったアクティビティが一般的な活動である国ではないところでは、家のすぐそばに採取場所がない限り、多くの人にとってあまり馴染みのないことかもしれません。特にキノコやハーブなどは、食べられるものはどれかしっかりとした知識が必要なため、地元のガイドと一緒に回る採取ツアーに参加することをお勧めします。現地の植物に詳しいガイドと一緒であれば、誤って食べられないものを採取してしまう心配がなくなり、食べられる植物を特定する方法、見つけられる場所や効率よく採取するコツなども学ぶことができます。
フィンランドの初秋は、ブルーベリーやキノコなどが実る季節。多くの場所では、タンポポやさまざまな野生のハーブもまだ見られます。食材の持続可能な採取は、お金を費やすことなく楽しめるアクティビティでもあるため、多くの人々が楽しみます。スーパーには採取に必要なバケツや簡単な道具が並び、人々は採取したベリーでケーキやジュースを手作りしたり、凍らせて冬に備えて保存したりしています。
フィンランドの夏、自然の中でのフルーツピッキングについては、こちらの記事もご覧ください。
野生の食材は大規模な農業で使用されるような化学農薬を含まないため、オーガニックです。さらに、食料品店から購入するよりも安く、社交的な距離を保ちながら自然について学びながら、屋外で素敵な1日を過ごすことができます。
持続可能な食材採取のためのヒント:
・そのエリアが採取可能なエリアかどうか確認しましょう。私有地で有料で入場して採取可能になっているところもあるので、しっかり確認してルールを守って採取しましょう。
・地元の植物を調べてから採取しに行きましょう。有毒なベリーやキノコももちろん存在するので、食べることのできる野生の食物を確実に特定できるようにする必要があります。馴染みがない場合は無理をせずに、地元のガイドと一緒に行きましょう。
・もし、安全かどうか分からない植物・キノコに遭遇したら、潔く諦めましょう。そのままにして、次に進んでください。確実に問題ないものだけ採取しましょう。
・必要な量だけを採ってください。消費することのできない過剰な量を採取すると、最終的に食品廃棄物となる可能性があります。必要な量だけを採り、残りは他に採取する人や動物のために残しておいてください。
・採れた野生の食材を使ってさまざまな料理を作ってみましょう。タンポポなどの植物は、サラダやお茶など、さまざまな方法で調理することができます。インターネットで美味しく食べられる方法を調べてみましょう。

2020年9月1日~30日、青森県・奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)沿いに建つ唯一のリゾートホテル「星野リゾート奥入瀬渓流ホテル」では、きのこに対する知的探求心を満たすプログラム「きのこLABO」が開催されます。きのこLABOでは、森の中できのこを探すフィールドワークと、顕微鏡などできのこを細部まで観察するきのこ鑑定会が行われ、きのこの奥深い生態とそこに秘めている造形美について知ることができるそう。
キノコ狩り初心者には学びの多そうな企画ですね。
(1人税別5,000円。定員は6人だが、1人でも参加者がいれば実施する。対象は宿泊者のみ。)
地元の農場で1日を過ごす
自然に生えている食用植物の採取は知識もないし、心配、という人は、果樹菜園など○○狩りが楽しめるところへ行ってみましょう。日本では様々な果物が栽培されています。梨狩り、桃狩り、栗拾い、みかん狩り、イチゴ狩り、ブルーベリー狩りなどなど・・・季節によっていろいろなものを採取する体験ができます。少し人工的ではありますが、食べ物を自分で採って新鮮な状態で食べるという体験は共通しています。その果物が美味しくとれる産地で行われていることが多いため、美味しい状態でたくさんお手頃な値段で食べることができます。
地元の農園訪問のヒント:
・現金を持っていきましょう。農園で農産物を販売している多くの小規模農家は、カード払いを受け付けていないかもしれません。念のため現金を用意しておきましょう。
・質問をしましょう。普段はスーパーで食べ物を買っている私たちはなかなか直接生産者と話す機会はありません。せっかくの機会なので、成長する季節や種類などその食材について、また地元の文化や歴史のことも聞いてみましょう。自分次第で学びの機会にもすることもできてしまいます。
・価格について尋ねてみましょう。大量に購入する場合、より安い価格を提示してもらえる可能性が高いです。根菜類は長持ちするので、たくさん購入して交渉してみる価値はあるかもしれません。
食材の採取が持続可能な理由
食材の採取は、持続可能な食料調達活動といえます。野生の食用植物は主に多年生であり、野生のハーブやベリーなどの植物は「雑草」と見なされているため、根こそぎ取らない限り、採ってもその後自然に再生します。
また、食べ物を収穫するために農園を訪れることは、地域のコミュニティに経済的に貢献し、屋外で1日を楽しみながら地元の歴史、文化、農業方法について学ぶこともできます。
食材の採取は、生涯を通じて経験を積むことのできる持続可能なスキルでもあります。一部の特に才能のある人々は、採取した地元の野生の食用植物を、地元で食材を調達するレストランに売ることで生計を立てています。農園を訪れ、その地域で生産された農産物を購入することは、地域社会に直接貢献するだけでなく、楽しく学びながら一日を楽しむための素敵な方法。是非この秋、家族や友人と出かけてみてください!
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