ウミガメ
エコツアー

ウミガメ保護のボランティアや
エコツアーに参加してみよう

南の島でシュノーケリングやダイビングをするとき、誰もが見てみたいと思うウミガメ。悠々と泳ぐ姿に魅了される人は多いのではないでしょうか。

この雄大な生き物は、地球上に約1億年前から存在していると言われています。しかし、昨今、個体数が減少しているため、ウミガメの生息する海岸エリアに旅行するときは、ウミガメの保護について考慮する必要があります。

ウミガメは捕食者の影響を受けやすい生き物。最近では、自然界の天敵だけでなく、人間、漁船、網、海に浮いたプラスチックゴミなどもウミガメに悪影響を与えています。ウミガメの密猟は深刻化しており、海のプラスチック汚染も世界中で問題となっています。

ウミガメの保護とは

ウミガメは海洋生態系において重要な役割を果たしています。海草やサンゴを維持するのに一役買っており、他の海洋生物の生息地を提供することに繋がっています。ウミガメが絶滅した場合、その影響は海洋生態系と海岸線生態系の両方で顕著になるだろうと言われています。

ウミガメの生息地が、産卵のための移動や巣作り、そしてその後の生活のために、何者にも荒らされないように平和に保つことが、ウミガメの個体数を増やすサポートをすることに繋がります。 

コロナ禍の海洋保護の支援については、こちらをご覧ください。

ウミガメの数が減少している1つの理由は、営巣地の敏感さによるもの。騒音や光害は、メスのウミガメの巣作り能力に大きく影響し、環境が穏やかでない場合、メスのウミガメは別の営巣地を探すために立ち去り、自然のスケジュールを乱すと言われています。

巣で産めない場合、卵は海の中や近すぎる場所で産まれてしまい、その結果、卵が海に流されてしまいます。ウミガメの巣は通常、暖かい砂浜であるため、私たち人間の観光客にとって理想的な休暇スポットでもあります。そのため私たちが気づかないうちに、ウミガメの産卵に悪影響を及ぼしている可能性もあるのです。

ウミガメについての豆知識

・メスのウミガメは、自分が生まれたビーチに戻って巣を作ります。

・メスのカメは、最大12,000 km移動して、ビーチに到達することができます。

・年間132,000匹のウミガメが漁網に巻き込まれています。

・最古のウミガメの化石は1億2000万年前と言われています!

・ウミガメは泣いているように見えることがあります。実際、彼らは独特の分泌腺を持っており、目の隅にある導管から余分な塩分を排出します。それが、まるで泣いているように見えるのです。

ウミガメ保護の取り組み

世界自然保護基金(WWF)は、ウミガメ保護のイニシアチブを行っています。この取り組みでは、WWFウミガメ保護基金が、ウミガメに害を及ぼす方法を減らすための活動に使われています。 例えば、LEDライトをつけた漁網を利用してカメが閉じ込められないようにしたり、海での廃棄物やプラスチック汚染の削減をしたりしています。

オセアニック・ソサエティは、IUCN-SSCウミガメスペシャリストグループ(70か国以上のウミガメスペシャリストのネットワーク)と協力して、世界のウミガメプログラムを公開しています。このプログラムは、ウミガメの保護についてのリサーチやデータ収集を行っており、それを通じて生み出されたお金が保護活動に使う資金にもなっています。

ウミガメ保護のエコツアー

無責任な観光による被害に気づいた世界中の小さな沿岸コミュニティが、ウミガメ保護エコツーリズムの取り組みを始めました。例えば、ガイド付きエコツアーに参加するなどです。これにより、カメの巣作りを見ることができたりと、ユニークな体験ができるだけでなく、カメの邪魔にならないようにするにはどのようにすれば良いかを学び、安全な距離のとり方を実践することができます。

フロリダのウミガメ保護区が主催するツアーのような、こういったエコツアーは動物を尊重した行動やエコツアーの適切な提供方法について、ウミガメ保護の専門家によって訓練された地元コミュニティのサービスを利用しています。

地域社会がエコツーリズムの取り組みや保全活動に参加できるようになると、それは様々なレベルで地域社会に利益をもたらします。エコツーリズムで生み出された利益は、地域社会に還元されるだけでなく、保全活動にも活用され、地域の海洋および沿岸の生態系に永続的に良い効果をもたらすことになるのです。

次の旅行でウミガメ保護に携わることのできるエコツアーを体験してみませんか?

保全活動に参加すると、とても充実した1日を過ごすことができますよ!

環境に優しい旅についてもっと知りたいですか?
次の旅のインスピレーションに、忙しい毎日のちょっとした息抜きに。
Ecotourism Worldのニュースレター配信登録はこちら