再生可能エネルギーを使った世界の鉄道
サステナビリティ

再生可能エネルギーを使った世界の鉄道

毎日の生活にも、物流にも欠かせない鉄道。最近では、クリーンなエネルギーを使って動く鉄道もあることを知っていますか?今までの主流である化石燃料(石油、石炭、ガス)を使用する輸送によって引き起こされている気候変動と戦うためにも重要な取り組みです。

クリーンなエネルギーを使った鉄道とは、石油、石炭、ガスなどの資源に依存せず、再生可能エネルギーの利用に重点を置いた鉄道のことです。すでに古い鉄道を再生可能エネルギーで動くものに徐々に置き換えていくことを決定している国もあります。

今回は、グリーンエネルギーにシフトしている世界各地の列車を見てみましょう。

北米ケベック州の水素鉄道

カナダは、水素を動力源とする初のゼロ・エミッション列車を開発し、北米におけるグリーン・エネルギー輸送のパイオニアとなっています。シャルルボワ列車(Train de Charlevoix)として知られるこの鉄道は、水素のみで走行し、廃棄物はなんと水のみ!

そして、シャルルボワは持続可能な鉄道というだけに留まらず、エコアグロツーリズムという観光にも力を入れています。このツアーを通して旅行者はエコツーリズムとアグロツーリズムを両方体験できます。水素で動く鉄道で山々やセントローレンス川の息を呑むような景色を楽しめるというのがエコツーリズムの側面。そして、景色を眺めるだけでなく、持続可能な製品を扱う3つの地ビール醸造所と専門家を訪れることができるというところがアグロツーリズムの側面です。詳細はこちら

ケベックから旅を始める場合、ベイ・サン・ポールまでの料金は約16,000円から(2024年12月現在)。ガイド付き、宿泊付きの旅を希望する場合も、約16,000円(2024年12月現在)からのパッケージツアーがあり、自由に選ぶことができます。

この取り組みは、ディーゼルエンジンをゼロエミッションの輸送手段に置き換えることを目指す、同地域の再生可能輸送燃料の義務達成に向けた大きな一歩となっています。また、再生可能エネルギーを動力とする公共交通機関のさらなる開発と導入を促進する上で、重要な進展といえます。


風力発電 ユーロスター

ヨーロッパのユーロスターは2030年までに100%再生可能エネルギーを使用するという目標を示しています。この野心的な取り組みは、化石燃料への依存を減らし、再生可能な輸送燃料の義務を果たすための世界的な努力に沿ったもの。この目標を達成するために、ユーロスターは世界的な再生可能エネルギー企業と提携する一方、政府に規制支援を要請しました。さらにユーロスターは、資源をより効率的に使用しながら、リサイクル可能な材料を使用することで廃棄物を削減することを計画しています。 

オランダ、フランス、ベルギー、イギリス、ドイツをカバーするユーロスター。ユーロスターが完全にグリーンエネルギーで動く鉄道とみなされるようになるには、まだ多くの課題が残っていますが、少しずつ課題解消に取り組んでいます。2017年以降、オランダは列車をすべて風力発電で走らせることに成功した上、英国ではユーロスターの列車の40%を風力発電で賄っています。

二酸化炭素排出量の削減を目指すユーロスターの取り組みは、グリーンエネルギーの活用を目指す他の鉄道会社のお手本になりそうです。

日本の持続可能性への取り組み: 水素鉄道

では、日本国内ではどうでしょうか。最先端の列車技術で知られる日本が、水素燃料電池列車という新たなグリーン交通イニシアチブを開始しました。この列車は酸素と水素を燃料として使用し、CO2排出量を大幅に削減できます。しかし、この取り組みが商業的に実現するのは2030年以降です。他のグリーン・エネルギー・イニシアティブとともに、列車は2050年までにネット・ゼロ・エミッションを達成するために使用されるでしょう。最新の鉄道情報に注目していきたいですね。

Credit: 読売新聞

アメリカとオーストラリアのソーラートレイン

オーストラリアのサウス・ウェールズ州にあるのが、バイロン・ベイ鉄道会社によって運営されている世界初のソーラートレイン。わずか10分ほどの旅ですが、車内の豪華なインテリアを楽しみながら、上品な外観の窓から景色を楽しむことができます。この列車は、列車上部に設置されたパネルから取り込まれた太陽光発電の電力を使用し、余ったエネルギーは地域の送電網に送られ、建物や施設に電力を供給しています。

グリーンな交通手段として列車に太陽光エネルギーを搭載するというアイデアは、昔からありましたが、現在でも、課題が残っているようです。例えば、カリフォルニア高速鉄道は、ソーラー列車に対応するために必要な大規模な太陽光発電所を作りたいと思っているようですが、資金不足のためにうまくいっていません。バイロン社のソーラートレインも莫大な資金が必要で、すぐに利益を上げることはできないでしょう。

グリーン輸送へのシフト

今回ご紹介した世界の鉄道のようなゼロ・エミッション列車は、グリーンエネルギー輸送の重要な一歩です。ケベック州の水素で動く列車からユーロスターの再生可能エネルギーへの取り組みに至るまで、グリーンな輸送機関へのシフトは、その過程での苦闘にもかかわらず、世界中で加速しています。旅行者にとっても環境保護団体にとっても、これらの取り組みを支援することは、世界的な二酸化炭素排出量を削減するための鍵となりそうですね。最新の鉄道情報をお見逃しなく!

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