中国の自然とエコツーリズム
アジア

中国の自然とエコツーリズム

毎年19億人いる旅行者のうち、3300万人が中国の自然保護区を訪れています。世界で環境に対する人々の関心が高まるにつれ、ますます多くの人がエコツーリズムに目を向けています。中国も例外ではありません。

多様な地形が織りなす美しい自然が魅力の中国。今回はそんな中国で、エコツーリズムはどうなっているのか、見ていきたいと思います。

中国のエコツーリズム

広大な国土を持つ中国では、多種多様な野生生物が生息しています。4,900種の魚、1,270羽の鳥、562種の哺乳類、403種の爬虫類、346種の両生類を含む、7,516種の脊椎動物が生息しています。皆さんは中国が、世界17の生物多様性国家の1つに挙げられていることを知っていますか?

中国には225の国立公園があります。中でも、九寨溝国立公園の山岳湖は、色とりどりの湖や滝、雪に覆われた山頂、森林に覆われた斜面で有名。中国の植物種の40%に加えて、ジャイアントパンダや四川ターキンを含む140種以上の鳥や動物が生息する国立公園です。中国随一の美しい景観と多様な野生生物がいる国立公園、素敵ですね。

中国の海南省美蘭区にある鸚哥嶺自然保護区管理機関の「エコアクション」は、NGOである嘉道理中国保護部と中国政府が協力して実施しているプロジェクト。このプロジェクトは、できるだけ多くの地元の人々が、自分たちの地域を守るための積極的かつ長期的な対策を行うことを目的としています。エコアクションには、地域の参加者全員を対象とした環境教育も含まれており、山岳保全意識を高めるねらいもあります。

このプロジェクトでは、自然保護区の従業員と地元のレンジャーをガイドとして訓練しています。地元の人々が伝統的な手工芸品をお土産に変え、天然資源を保護し、文化を維持し、さらに、エコツーリズムを学ぶことの利点を発見して、地域の若者が将来へ活かすことも見据えています。

中国でのエコツアーの取り組み

世界自然保護基金(WWF)などの国際機関が自然保護プロジェクトを実施しているにもかかわらず、自然保護区の開発は行き詰まっていました。しかし、2019年5月16日、アジア最大のオンライン旅行会社であるCtripとWWF中国は、戦略的パートナーシップを開始するために上海で覚書を取り交わし、10を超えるパートナーとのエコツーリズムの取り組みを発表しました。

約100万種の動植物が絶滅の危機に瀕しているため、CtripとWWF中国はこの協定を機に、中国で生物多様性への意識を高め、環境に配慮した旅行商品を作りたいと考えています。

エコツーリズムは中国で生まれた概念ではなく、他の国から国際的なトレンドとしてやってきたもの。そのためか、この概念については誤解もあるため、環境保護やサステナブルな旅行について中国国内でもっと教育していく必要があると言われています。

清華大学の環境システムの専門家であるXueHua Liu教授のように、「地元の人々の収入を増やすことが大切。中国では土地は限られた資源であるため、大勢の人々を自然保護区に連れて行くことは、天然資源への影響を制限するという目標に反します。」という人もいます。

さらに、中国では旅行会社が環境保護省の許可なしに自然保護区を訪れるツアーを企画することはできません。今、中国政府は高い環境目標と経済目標のバランスを取る必要性に迫られています。しかし現時点では、エコツーリズムへの道のりは長いように見えます。これから中国がどれだけエコツーリズムへ本気で取り組んでいくのか、期待したいところです。

中国のユニークなエコツアー

中国に旅なら外せないのが、四川省。パンダの病院、研究室、監視施設である都江堰パンダ基地は必見です。ここでは、パンダの世話を体験することができ、「パンダボランティアプログラム」の一環として、パンダの掃除や餌やりをすることもできます。

ただ、「ボランティア」と書かれてはいますが、パンダのボランティアになるには、お金がかかります。ボランティア体験中、参加者には英語を話すガイドが同行し、体験中の写真や動画の撮影をサポートしてくれます。

1日パンダの飼育係を務めると、舞台裏で彼らを見ることができるので、絶滅危惧種でもあるパンダについてより深く学ぶことができます。


中国へ思い出に残るサステナブルな旅行体験をしに行きませんか。

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