
サファリ王国スリランカ!
エコツアーで国立公園を巡ろう
インド洋に浮かぶ熱帯の島国スリランカ。小さな島国ながら、熱帯雨林からサバンナ、高地の気候まで異なる気候を有し、島ならではの固有の動植物が豊富に見られます。
植物ではココナッツの木が有名で、スリランカ料理にはなくてはならない食材として定着しています。
エキゾチックな果実が印象的なジャックの大木やタマリンドの木も、森の中での存在感いっぱい。
野生動物ではとにかく象が有名です。サファリのほとんどで、象の群れを見ることができる上、地域によっては民家にまで野生の象がやってくることもあります。
また、サルも街中でも見られるポピュラーな動物ですが、特にスリランカに固有のめずらしいサルがラングール・モンキー(Langur monkeys、別名ハヌマーン・ラングール(Hanuman langur ))。独特な顔つきと存在感に、初めて見たときにはびっくりしてしまうかも。
そんな大自然と豊富な動植物に囲まれたスリランカは、まさにエコツアーにうってつけのデスティネーションです!
スリランカのエコツアーの特徴
スリランカでは自然環境と動植物を守るため、政府機関によってや法律が整備されています。
野生生物と環境に関する野生生物森林保護省は、環境保護のための政策立案などを行っています。多くの国立公園などではその入り口で、この省の名称を記した看板が見られます。
また、国立公園などを管理している野生生物保護局は、国立公園内にナイト・サファリなどで滞在する際の予約を管理しています。
スリランカはエコロジーの意識がとても高い国。それは、工業化が進んでおらず伝統的な工芸が残ってたり、熱帯ならではの動植物の種類と数が豊富で、身近にその存在があることが理由でしょう。エコロジーの意識がないと日常生活が不便になるほどに、自然の存在が大きいのです。
旅行者としてスリランカを訪れる場合、管理されすぎていない自然環境や衛生的にも最低限の施設に対して驚かないことが大切!自然のパワーあふれるこの島では、そのパワーをいっぱい取り入れ、自然環境と一体化するのがおすすめです。もちろん危険な動植物に注意したり、感染症や気候による体調不良を起こさないよう、ツアーガイドやスタッフからの指示をしっかり守ることもお忘れなく。
サファリを訪れる際は、広大な敷地であることが多いため、十分なスケジュールを確保し、サファリ内で宿泊できるツアーを選ぶのが贅沢な過ごし方。動植物観察だけでなく、サファリの環境の中でゆったり過ごす時間が取れたら、最高の経験になるに違いありません!サファリ内にはさまざまなロッジがあり、ジープツアーの疲れを癒しリラックスできる施設が見つかるでしょう。
スリランカで人気の5つのサファリ=国立公園
スリランカには島内の北部から南部まで、海岸沿いから内陸部まで、特徴のあるサファリがあります。その中で今回は、国立公園として特に人気のあるサファリと国立公園のエコツアーをご紹介します。
– ヤラ(ルフヌ)国立公園:Yala(Ruhunu) National Park
– ウダ・ワラウェ国立公園:Uda Walawe National Park
– ガル・オヤ国立公園:Gal Oya National Park
– ウィルパットゥ国立公園:Wilpattu National Park
– ミンネリヤ国立公園:Minneriya National Park
スリランカのサファリのほとんどでメインで見れるのがゾウ。サファリ以外の場所でもゾウは見られますが、広大な自然の中でゾウの大群を見ることができるのは、サファリならではです。
ヤラ(ルフヌ)国立公園
南部で広大な敷地を持つヤラ(ルフヌ)国立公園は、スリランカを代表するサファリといっても過言ではありません。敷地内は海岸にもつながっていて、敷地内のリゾートホテルような施設に宿泊することもできます。
メインで見ることができるのはゾウですが、クマ、ヒョウ、ワニなどが見られることも。ナイト・サファリも行われており、公園内の7つのバンガローにも宿泊できます。
<ヤラ(ルフヌ)国立公園内のエコツアー>
●ベスト・オブ・ランカ
LEOPARD TRAILS, LEOPARD WATCHING AND LEOPARD PHTOGRAPHY TOUR OF YALA NATIONAL PARK
ヒョウの見学をメインにしたツアーで、国立公園内に3泊4日の滞在。公園内のテント付きサファリキャンプに宿泊し、絶滅の危機に瀕しているヒョウを見学するツアーです。
アクセス:コロンボの南東約260km。南東部のカタラガマやティッサマハーラマが最寄の町。
ティッサマハーラマから車で約32分(約20km)。
この国立公園の公式サイトはこちら
ウダ・ワラウェ国立公園
南部海岸のハンバントタ近くから少し内陸に入った場所にあるウダ・ワラウェ国立公園。
ヤラほど広大ではありませんが、こちらもかなり広く、ゾウの大群で特に有名です。特に5~9月にゾウの群れを見ることができます。
他のサファリから問題のあるゾウがここに来ることもあるそう。ゾウが多いだけに、さまざまなゾウの対応をしているようです。
<ウダ・ワラウェ国立公園内のエコツアー>
●ウダ・ワラウェ・トレイユ
エコツアーに関するポリシーにおいて、地元とのつながりを非常に大切にした代理店によるツアー。
ウダ・ワラウェ・トレイユによるエコツーリズムのポリシー
アクセス:コロンボの南東約160km。南部内陸の最寄の町、アンビリピティヤから車で約30分(約21km)。
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ガル・オヤ国立公園
ガル・オヤ国立公園は、スリランカの東部海岸から少し内陸に入った位置にあります。
スリランカ最大の貯水池セナナヤケ・サムドラヤ(Senanayake Samudraya)の周囲にあるサファリで、ジープの他に貯水池内ではボートに乗ることができます。ボートで池内の島「バード・アイランド」に上陸すると、その名の通り多くの鳥類を見学できることで有名。12月から4月にかけて、渡り鳥の繁殖地でもあります。
ガル・オヤ国立公園もまたゾウで有名ですが、水辺が多いために水牛やインドホシガメなども見ることができます。水辺で見る野生動物たちの様子は、他のサファリにはない、印象深い独特の風情があります。
<ガル・オヤ国立公園内のエコツアー>
●ベスト・オブ・ランカ
エコロジーと持続可能な生活を体験することをモットーにした旅作りを提案。公園内のサファリに加え、先住民族と共に過ごす機会を提供しています。
アクセス:コロンボの東約314km。東部海岸から少し内陸の町アンパラが最寄の町。アンパラから車で約(約24km)。
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ウィルパットゥ国立公園
ウィルパットゥ国立公園は、スリランカの他のサファリと比べると、ほとんどゾウが見られないサファリです。ヒョウやクマなど肉食獣が見たい方にはオススメです。
スリランカ北西部の海岸から内陸にかけて位置し、コロンボからのアクセスもあまりよくないため、事前にしっかりと移動の計画を立てるとよいでしょう。さらに敷地もかなり広いため、十分な日程を取る必要があります。
<ウィルパトゥ国立公園内のエコツアー>
●ベスト・オブ・ランカ
たっぷり4日間公園内に留まり、公園内のキャンプに宿泊するツアー。
早朝と夕方それぞれ4回のサファリ・ツアーがもりこまれ、写真家と同行。また施設内の電力は太陽光と風力によるグリーンエネルギー。
アクセス:コロンボの北約169km。北部海岸の町プッタラムや、北部内陸のアヌラーダプラが最寄の町。プッタラムから車で約40分(約32km)。アヌラーダプラから車で焼く53分(約38km)。
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ミンネリヤ国立公園
スリランカ内部の仏教遺跡の町ポロンナルワに近い、ゾウの群れで有名な内陸部のサファリ。この地域の貯水池の環境とそこに生息する野生動物を保護するため、1938年に野生生物保護区と指定されました。
ゾウの他にも、水が豊富なエリアのため、水を求める野鳥や野生のサルなどで有名です。スリランカ固有種のサル“ラングール”や“トクマカクサル”、鳥類の“インドトキコウ”などを見ることができます。
<ミンネリヤ国立公園内のエコツアー>
●エコ・チーム
ツアーの最初に、エコ・チームのスタッフ、サファリガイドからのレクチャーあり。ツアー中もガイドの説明があり、公園内の湿地、草地、森林地帯など、ほぼすべてのエリアを巡ります。時間帯やツアーの時間も選べるのも好都合。
アクセス:コロンボの北東約190km。中北部/内陸部のシーギリヤやハバラナが最寄の町。シーギリヤから車で焼く28分(約19km)、ハバラナから車で約12分(約9.4km)。
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スリランカでのエコツアーと環境保全の意識
スリランカは長い歴史を通して自然と共存しており、現在でも民家の周囲で野生のサルや象、その他の動物が捕獲されずに生息しているほどです。
動物への不必要な管理をせず、自然環境も必要最小限しか開拓しない。こうした意識は、現在世界的に注目されてきている「自然保護」の意識そのもので、根底でこの意識を持っている民族だと感じます。
現地サファリへ足を踏み入れれば、この島に深く根付く自然と共存するあり方を感じるでしょう。
今回は、現地住民の生活を垣間見ることができるツアーや、動植物へのガイドを含むエコツアーをご紹介しました。環境保全の意識が根付いたスリランカのサファリを、ぜひエコツアーで体験してみましょう!
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