
自然豊かなラオスで
癒しのエコツーリズム
東南アジアの内陸にある国、ラオス。隣国のタイやベトナムなどと比較するとあまり知られていないラオスですが、実は隠れた魅力がたくさんあります。青々とした緑の中でのトレッキング、ゆったりとしたクルーズ、小さな村への訪問など、ラオスで体験できることを知れば、きっと訪れてみたくなりますよ!
のんびりとした雰囲気、親切な人々、そして美しい芸術で知られるラオス。絹織物、陶器、象の彫刻などの地元の手工芸品は、素晴らしいものばかり。ラオス政府によると、ほとんどの町に少数民族の村があり、47の民族が生活を営んでいるとのこと。人口は約700万人で、東南アジアでは最も人口の少ない国の1つです。
国土のほとんどがジャングルや森林で、北部には美しい山々や無数の滝があるため、自然を愛する人や冒険が好きな人にはぴったりの旅行先です。
エコツーリズムとは
グローバル・エコツーリズム・ネットワーク(GEN)によれば、エコツーリズムは「環境を保護し、地元の人々の幸福を維持し、訪問者、スタッフを含むすべての関係者の解釈と教育を通じて知識と理解を生み出す自然地域への責任ある旅行」のこと。
特に旅行者が少ない地域では、訪れるひとりひとりの行動が重要です。
ラオスの観光で知っておきたいこと
近年、観光客が大幅に増加しているラオス。2019年に450万人以上の海外からの旅行者が訪れ、2018年から9%増加しました。東南アジアの他の国と同様、季節により観光客数の変動があり、雨季の6月~9月は訪れる人が少なくなっています。
トラやヒョウ、テナガザルやドゥク・ラングール、トキなど、約800種の野生生物、哺乳類だけでも100種以上生息しています。そのため、ラオスでは野生動物を観察するツアーが大人気!
また、ユニークな建築物も有名です。特にメコン川沿いに位置する古都ルアンパバーンは、ラオスの伝統的な建物と19世紀から20世紀にかけてのフランス植民地時代の影響が融合した場所で、町全体がユネスコの世界遺産に登録されています。
ラオスのエコツーリズム
近年、ラオスはエコツーリズムに取り組むことを宣言しており、20の国家保護区(NPA)を設定し、観光プロモーションを行っています。また、ラオスには、前述の古都ルアンパバーンやクメール人が建造したワット・プー遺跡など、一度は訪れてみたいユネスコの世界遺産もあります。
ラオスのエコツーリズムについてもっと知りたい人は、まずラオス政府観光局が運営するEcotourism in Laosというウェブサイトを見てみましょう。「国家エコツーリズム戦略と行動計画」によると、政府と民間企業が以下のような方針で取り組んでいると記されています。
・地元の素材を使用し、ラオスの文化や環境と調和して発展してきた様式で建築することでエネルギー消費を最小限にする
・ラオス固有の動植物を保護する
・環境と社会のベースラインデータおよび長期的なモニタリングプログラムを用いて、負の影響を評価し最小化する
このウェブサイトでは、現地で環境に配慮した旅行をする方法も紹介されているので、ラオスへの旅行の前にActivitiesのページをチェックしてみましょう。例えば、小さな村に滞在することやラオスのローカル料理を食べること、現地ガイドを利用することなどが、ラオスでサステナブルな旅行する方法として紹介されています。
ラオスで体験したいエコツアー
ラオスには、エコツアーを催行しているツアーオペレーターが多く、滝やジャングルのトレッキング、象の観光、バイクツアーなど、自然をベースにしたアクティビティを提供しています。
2009年にスタートした「ナム・ヌーン・ナイト・サファリ」は、ナム・エト・プー・ルーイ国立公園が運営する、美しい野生動物をゆったりと見ることができるナイトサファリで、保護区(NPA)でもある公園内を流れるナム・ヌーン川をクルーズします。24時間の船旅では、サンバー、アジアゴールデンキャット、ブチリンサン、ベンガルヤマネコなどとの遭遇できるかもしれません。野生動物と触れ合うツアーは、NPAの野生動物モニタリングプログラムのデータ収集にも利用されています。
彼らのエコツーリズムの方針についてはこちらをご覧ください。
滞在場所はコミュニティが建設・管理しているバンガロー。地域に住む40の家族を雇用しており、14の村に経済的な利益をもたらしています。英国の非営利団体であるツーリズム・コンサーンの評価ではコミュニティの福利厚生、地域の繁栄、社会的公平性、環境保護という基準で12/15を獲得し、エシカル・トラベル・ガイドに掲載されています。
さらに、2013年と2014年には「ワールド・レスポンシブル・ツーリズム・アワード」も受賞しています。
ナム・エト・プー・ルーイ国立公園が運営するもう一つのツアーは2日間のトレッキング。木にぶら下がったユニークな「巣」に滞在し、トレッキングでは、地元のガイドと一緒に整備されたトレイルを歩きながら、バードウォッチング(運が良ければ絶滅危惧種のキタホオジロテナガザルに遭遇することも)や、野生動物の足跡の見分け方などを学ぶことができます。静かに高い所から鳥を観察できるので、バードウォッチャーにとっては天国かも。
※野生動物の観察地なので時間帯によっては騒音に対する厳しい規制があります。
また、ラオス政府が提唱するエコツーリズムの一環として、ツアーの前後に地元の村でのホームステイを追加することもできます。ホームステイの料金は、1人あたり約5ドル。公園での体験にホームステイを追加したい場合は、事前に国立公園(info@namet.org)に連絡するか、オンライン予約時に問い合わせてください。
ラオスは穴場のデスティネーションで、リラックスした休暇を過ごせること間違いなし。ユニークな建築物、多様な野生動物、素敵な村々など、魅力がたくさんあるラオスでのエコツーリズムを体験してみませんか。
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