
環境に優しいグリーンツーリズムは高い?
私たちが地球に優しい旅をしてみたいと思った時、なんとなく普通の旅よりもお金がかかるかもと思ってしまったりしませんか?何年も前、グリーンツーリズムが認識され始めたばかりの頃はそうだったかもしれませんが、今ではそんなことありません。
実際、グリーンツーリズムや持続可能な旅行は手頃なはず。例えば、環境に配慮した宿泊施設は、ソーラーパネルを介して電力を生成し、水の使用量を最小限に抑え、地元の生産者から食料品を調達し、自家栽培して、最低限残ってしまった残飯を堆肥化することによって食品廃棄物を最小限に抑えています。また、1回限り使用して捨てられてしまうプラスチック製品は使わず、ビンや再利用できる容器を利用します。
このように、持続可能性と節約は実は表裏一体なところがあります。グリーンツーリズムや持続可能な旅行が、「環境に優しい」という理由でそうでない旅行より高いというわけではないのです。
グリーンツーリズムや持続可能な旅行が、よりお手頃な選択肢である理由
交通
旅行をする際、環境への影響を考えてどんな交通手段がよいか考えてみると、環境に優しい交通手段の方がコストパフォーマンスもよいことに気づいたことはありますか?例えば、自転車や電車と従来の自動車を比較してみてください。自転車や電車を利用して移動すると、環境への影響を抑えながら、節約することができます。
宿泊施設
環境にやさしいエコホテル・エコロッジと呼ばれる宿泊施設は、森のツリーテントから、エキゾチックな場所にあるラグジュアリーな高級ホテルまで、さまざまな種類があります。環境に優しい宿泊施設の多くは、節水や省エネ努力をしていたり、太陽光パネルを設置してエネルギーを生成したりしています。さらに、ゲストに毎日のタオルやベッドリネン交換をしない選択肢を提示することで、ゲスト1人あたりのリネン洗浄の頻度を最小限に抑えています。
中には、水補充ステーションを設置したり、使い捨てのプラスチックを排除し再利用可能な容器のみを使用したり、廃棄物を削減したり、自家栽培したり、地産地消を実践し地元コミュニティからのみ商品を調達したりしているところもあります。輸送にかかるコストを抑えながら、地域経済に貢献しているのです。
自然を楽しむ
自然を楽しむことは、グリーンツーリズムの大きな目的の一つ。緑豊かな自然環境に身を浸し、地元の歴史や文化について学び、そのエリアでしか見ることができないような動植物を発見することは、私たち旅行者の貴重な自然体験です。
「とるのは写真だけ、残すのは足跡だけ」という習慣を身につけて、周囲の自然環境に害を及ぼさないこと。これを守りながら自然を楽しむためにかかる料金は、地元ガイドに支払うガイド代や国立公園や自然保護区への入場料で、通常地域の経済に貢献すると共にそのエリアの自然を保護するために使われます。
自然の中で一日を過ごすためにかかる費用は、ウォーターパークやショッピングモール、または観光地化された場所で費やすことになるような金額よりだいぶ少ないでしょう。
地元コミュニティへの貢献
現地の零細企業は、利益を小さな地域社会に集中させることで、手工芸品、農産物、村での滞在、ツアーガイドなどの商品やサービスにリーズナブルな価格を設定することができます。観光で出た利益は通常、その地域での雇用やインフラ改善などに使われます。間に大きな会社が入ると流通、中間手数料や遥かにコストがかかる都会での雇用などが追加され、最終的な価格が高くなる可能性があります。旅行やサービスも現地から直接購入することで、地産地消のようにその地域に落ちる利益は大きくなるのです。
グリーンツーリズムは、環境に優しく楽しい旅をする方法。エコ=高いというイメージを持っているとしたら、一度エコホテルやエコロッジ、エコツアーについてどんなものがあるか調べてみてください。金額的には意外と普通のツアーと変わらないんです。せっかく旅を楽しむなら、地球に優しい方がいいですよね。これからもずっと美しい自然を保っていけるように、できることからやってみませんか?
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