環境にも経済にも良い影響を与える無料・低料金の公共交通機関
サステナビリティ

環境にも経済にも良い影響を与える
無料・低料金の公共交通機関

旅行にはお金がかかるもの。しかし、住民や旅行者のために公共交通機関を手頃な料金で、もしくは無料で利用できるようにしている都市があるのを知っていますか?旅行をより簡単に、そしてより持続可能に楽しめるこういった取り組みは、旅行者にとって旅行費用が安くなるだけでなく、環境にも良い影響を与えます。

公共交通機関の料金が安い都市、無料の都市

タリン(エストニア)

エストニアの首都タリンは、2013年に公共交通機関の無料化を実施した最初の都市の一つです。環境に優しい交通機関の利用を促し、交通渋滞や公害を減らすために実施することになったこの取り組み。初年度は利用者が10%以上増加し、道路を走る車の数が減り、都市と住民双方に良い影響がありました。

ルクセンブルク(ルクセンブルク)

ルクセンブルクもまた、バス、トラム、電車などの公共交通機関を無料で提供している都市。より多くの人々が車の代わりに公共交通機関を利用することを促すため、2020年に実施されました。この取り組みにより、通勤に車を利用していた人は、年間約1000ユーロの節約になったと推定され、国民の可処分所得を増やすことで経済を活性化させています。

ソウル(韓国)

ソウルの公共交通機関は便利であるだけでなく、料金を安く抑えています。運賃は1,250ウォン(約1.10USドル)から。そして、政府は環境にやさしい交通機関に投資し、電気バスや水素自動車を導入して二酸化炭素の排出を減らしています。


常州市(中国)

中国の常州市では、バスや地下鉄など公共交通機関が整備されています。運賃も手頃で、バス1回の乗車で1元(約0.15ドル)程度です。

チャペルヒル(アメリカ ノースカロライナ州)

2002年、チャペルヒルでは「チャペルヒルトランジット」という運賃無料の公共交通システムを導入し、市内全域で無料バスに乗ることができるようになりました。その結果、交通渋滞が緩和され、低所得者層にとっても利用しやすくなりました。

環境や住民、旅行者にもたらすメリット

– 道路を走る車の数を減らし、大気汚染、温室効果ガス、健康問題に良い影響を与える。

– 環境に優しい交通機関の利用を促進することで、都市や国の二酸化炭素排出量を削減することができる。

– 無料の公共交通機関によって交通渋滞が解消され、生産性が向上する。時間の節約につながるため、経済的なメリットがある。

– 旅行者にとって都市がより魅力的になり、地域のビジネスが活発になり、地域住民がより多くの収入を得ることができる。

– 手頃な料金や無料の公共交通機関は、経済的な状況にかかわらず、あらゆる階層の人々が交通機関を利用しやすくなるため、社会の公平性を促進する。これにより、誰もが様々な活動やイベントに参加でき、よりつながりのある包括的なコミュニティが実現される。

低料金・無料の公共交通機関を整備するにはコストがかかりますが、より環境に優しく、より豊かな未来を創造するためには不可欠と言えるかもしれません。今回ご紹介したタリン、ルクセンブルク、ソウル、常州、チャペルヒルにならって、今後より多くの国や都市で、無料または低コストの持続可能な公共交通機関が整備されればいいですね。

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