
ユニークな取り組みをしているエコロッジ
旅行中は夢中になって、なかなか自分の行動が環境にどのような影響を与えているかを意識するのは難しいもの。だからこそ、旅行を計画する段階で環境に優しい旅にすることが重要です。
環境への負荷について考えたサステナブルな取り組みを行っている宿泊施設を選ぶことで、自分の旅の環境への影響を減らし、世界をよりよくすることに貢献することができます。例えば、積極的にリサイクルを行い、太陽や風から得られるエネルギーといった再生可能なエネルギーを使用している宿泊施設に滞在することを選ぶのはいかがでしょうか。環境への配慮を徹底しているエコロッジまたはエコホテルと呼ばれる宿泊施設は、世界中で増えてきています。
今回は、環境に配慮したユニークな取り組みをしている世界のエコロッジをご紹介します。
チルダース・エコロッジ(オーストラリア)
チルダース・エコロッジは、オーストラリアのクイーンズランド州の美しい田舎の農場にあります。太陽光発電、水を使わないトイレ、時間指定のシャワーなど、さまざまな持続可能な取り組みを行っています。最低限出てしまった生ゴミは、農場の豚の餌にしているため、食べ物が無駄になる心配はありません。残念ながら1、2泊だけ泊まりたいという旅行者は受け入れていないようですが、チルダース・エコロッジのユニークなポイントは、ワーキングホリデービザを持つ人が農場で仕事をして良いということ。マンゴーやアボカドの収穫などの仕事があり、旅行者に農場が自然のプロセスを利用して資源を節約し、廃棄物や環境破壊を最小限に抑えながら農場の収益性を維持することを学ぶ機会を提供し、持続可能な農業にも貢献しています。チルダース・エコロッジは、2014年にクイーンズランド州の観光賞「ニュー・ツーリズム・デベロップメント・アワード」をはじめ、いくつかの観光関連の賞を受賞しています。また、2016年のプレミアズ・サステナビリティ・アワードの最終選考にも残っています。
リワ・エコロッジ(ガイアナ)
ガイアナの人里離れた村にあるリワ・エコロッジ。近くにはリワ川とルプヌニ川が流れているこのエコロッジは、野生動物と手つかずの生態系に囲まれており、自然愛好家にとっては夢のようなロッジです。リワ・エコロッジは、リワ村の人々によって建てられ、運営されているため、非常にコミュニティに根ざした環境にある宿。村の中にあるエコロッジなので、ゲストは村人に歓迎され、彼らの文化に浸ることができます。
リワ村では、動物の密猟から、生態系の保護や観光を生業とするライフスタイルへと転換している歴史があり、自然保護を重視しています。エコロッジには、省エネに役立つソーラーパネルや、地元の食材を使った食事など、持続可能な取り組みが施されています。2018年、リワ・エコロッジはガイアナ観光局の「最も優れたコミュニティ主導・所有の観光企業」賞を受賞しました。何世代にもわたって自分たちの土地を守っているリワの村。貴重な体験ができそうですね!
アルゴンキンパーク・エコロッジ(カナダ)
大自然に包まれたい!という人には、カナダのオンタリオ州にあるアルゴンキンパーク・エコロッジがお勧め。車で行ける他のエコロッジとは異なり、このエコロッジはアルゴンキン公園の中を2.3km歩かなければなりません。このエコロッジは、完全なオフ・ザ・グリッド、つまり発電所から供給される電気を使わず、滝から生まれる代替エネルギーを利用しています。そのため、大自然の真ん中に位置するにもかかわらず、アルゴンキンパーク・エコロッジでは室内の水道や温水シャワーなどの快適な設備を利用することができます。
そして、インターネットや携帯電話が使えないため、究極のデジタルデトックスを体験するにはもってこい!2012年、アルゴンキンパーク・エコロッジは環境と代替エネルギーへの取り組みが評価され、オンタリオ州観光協会から名誉ある「サステナブル・ツーリズム賞」を受賞しました。
今回ご紹介したエコロッジは、いずれも環境負荷の低減に配慮した取り組みをしているユニークなエコロッジ。どのエコロッジに泊まっても、旅行者として環境に配慮した旅ができるだけでなく、素晴らしい体験ができるでしょう!
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