
バッタは持続可能なプロテイン食?
日本でイナゴを食べる習慣がある地域はあったものの、バッタやイナゴは現代の多くの人にとって奇妙でエキゾチックな食べ物だと思います。こういった歯ごたえのある虫を口の中に入れなければならない事態に直面したら、やっぱり無理です!という人も多いかもしれません。
一方、世界では、バッタはエキゾチックな料理が好きな人たちに人気のある食べ物になっています。そして昆虫を日常的に食べて生きている世界中の多くの人々にとっては、定番の食事にもなっています。そしてなんと、人類は500万年以上もの間、主食として昆虫を消費していると言われています。私たちの体は虫を食べることは問題ないようですが、あとは気持ちの問題のようですね。
地球の環境と人間の生活のバランスを考える持続可能性については。真剣に取り組まなければならない話ですが、今回は「食事」はどのように持続可能になりうるか、『バッタを食べる』という選択肢もある?という少しユニークな視点で考えたいと思います。
最近、アフリカでバッタが大発生しているというニュースをみた人いるのではないでしょうか。現在、ケニアでは17の郡でバッタが大量に出没しており、エチオピアは、ここ数十年の内、アフリカで起こったバッタ発生の中でも最悪の状況にあります。この大群第2波は、前回の第1波よりも何倍もひどいと言われている上、現在の作物栽培シーズンと一致しているため、これらの国々は国家の食糧安全に対する前例のない脅威に直面しています。
イナゴは食用なんだし、大量発生しているなら捕まえて食べれば良いのでは?と疑問に思う人もいるかもしれません。イナゴとバッタは非常によく似ています。イナゴは食用と見なされ、世界中の多くの地域で消費されています。問題なのは、作物を守るためイナゴ退治に使われている大量の殺虫剤。人間が誤って口にしてしまうと致命的となる可能性があるため、汚染された可能性のあるものを食事とすることに人々は非常に慎重になっているわけです。
世界銀行は、昆虫が「世界を養うための栄養代替物」と見なされているため、昆虫は私たちの将来の食物になると主張しています。そして、昆虫を食料として育てると、世界の一部の貧困層に収入をもたらすことができるため、貧困対策の一つとしても挙げています。
見かけによらず栄養たっぷり
近年、ケト、アトキンスダイエットといった高タンパクダイエットの人気と共に、パレオダイエット(原始食)が注目されています。そこで、バッタが低炭水化物ダイエットをしている人にとってケトフレンドリーな食べ物であるということを説明するためにも、バッタの栄養レベルを共有したいと思います。
人気のあるダイエットの領域は別として、イナゴは実際には非常に健康的な食事です。イナゴはもともと高いタンパク質を持つために食用とされ、消化しやすいだけでなく、消化を改善するのを助けると言われています。バッタは繊維が豊富な食品で、人体にとって重要な栄養素であるカルシウム、マグネシウム、亜鉛が多く含まれています。
My Fitness Pal and The Food Insects Newsletterによると、バッタの100グラム(1 デシリットル)は110カロリーで、炭水化物5グラム、脂肪5グラム、タンパク質14グラムが含まれているそうです。
栄養素を見ると、健康的な食べ物ということですね。バッタを一度食べてみたくなったという人は、まずはバッタを一般の人々が食べている地域のあるタイやガーナに旅行の計画を立ててみてはいかがでしょうか。ご参考までに、ニカラグアでは、バッタは悪いことが起こる兆候と考えられているようです。

このカリッとした料理を体験してみたいけれど、今旅行には行けない、でも近くで手に入る!という人のためにバッタを美味く食べられそうなレシピを見つけたのでご紹介します。
「ポップホッパー」
由来はポップコーン・グラスホッパー(英語でバッタの意味)。いかがですか?
・2,5 デシリットル / 1カップのバッタ
・脚と翼を外します-調理する前に、水に浸してきれいに洗う
・調理する前に2時間冷凍庫に入れる
・オーブンを100度に温める
・バッタが2時間以上冷やした後、バッタを冷凍庫から取り出す
・バッタをボウルに入れる
・オリーブオイル、塩、コショウを軽く振りかける
・バッタが壊れないように手で優しく混ぜる
・ベーキングペーパーの上に広げ、オーブンで2時間焼く
調理が終わったらカリカリになっているはずです。
レシピを見ていると、美味しく出来上がりそうな気がしてきませんか?
是非ポップホッパーをお楽しみください!
*辛い方が好きという方は、オリーブオイルミックスに挽いたチリを加えることをお勧めします。
近い将来、世界が現在直面している食料安全保障問題に対応するため、バッタが一種のタンパク質として、持続可能な食の選択肢の一つになる日がやってくるかもしれません。
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