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アフリカ

きっと未知の世界が待っている!
マダガスカルへ足を踏み入れてみよう

約1億5500万年前にアフリカ大陸から独立し、大きな島になったマダガスカル。大陸から独立したことで、多様な生物、ユニークな文化が生まれました。植物の90%、動物の80%が固有種というマダガスカル。バオバブの並木道を歩いて、ワオキツネザルに遭遇する、そんな不思議な世界に足を踏み入れてみませんか。

フランスの旧植民地であるマダガスカルは、現在も経済的な問題を抱えているため、自然豊かな特徴を活かしたエコツーリズムの重要性が高まっています。

エコツーリズムとは、「環境を保護し、地元の人々の幸福を維持し、訪問者、スタッフを含むすべての関係者の解釈と教育を通じて知識と理解を生み出す自然地域への責任ある旅行」(グローバル・エコツーリズム・ネットワーク )のこと。

人口約2,600万人でありながら、年間旅行者数は30万人に満たないマダガスカルでは、観光で経済を活性化させる余地は大いにありますが、政府の取り組みはまだまだこれから。そこで注目されるのが、地域へ収入と雇用をもたらす可能性を秘めているエコツーリズムなのです。

マダガスカルの観光

マダガスカルの平均滞在日数は21日。マダガスカルを訪れる人は長期滞在する傾向があります。しかし、2010年にはクーデターが発生するなど、政治的な不安定さが観光産業にも悪影響を及ぼすこともありました。2010年以降は、COVID-19パンデミックの影響を除いて、ほぼ毎年10%前後の旅行者の増加が見られ、経済全体にプラスの影響を与えています。

マダガスカルは、なんといってもマダガスカルでしか見ることのできないユニークな動植物を見ることができることが最大の魅力。

キツネザルや、パンサーカメレオン、マダガスカルフクロウは、マダガスカル固有の動物です。ユニークな形から「逆さまの木」とも呼ばれるバオバブの木や、「旅人の木」として知られるラベナラと呼ばれる美しい花を咲かせる植物もマダガスカルならでは。

マダガスカルへの旅は、自然の風景を眺めたり、ビーチでくつろいだり、スキューバ・ダイビングをしたりと、アクティビティを楽しみたい人にも、ビーチでのんびりしたい人にもおすすめです。 

マダガスカル政府の観光ルールの整備はまだまだこれからですが、観光産業を発展させるためのプログラムを運営している保護活動団体がたくさんあります。例えば、マダガスカル北西部でエコツーリズムを推進しているキツネザル保護基金。キャンプ場のインフラを整備したり、キツネザル保護区周辺の公園や地域のコミュニティと一緒に活動しています。また、国際的なNGOである「コンサベーション・インターナショナル」は、マダガスカルに住む人たちの生活を守ることを目的に、貧困の緩和、生物多様性の保護、気候変動の緩和のための活動を行っています。

1999年には、マダガスカル中東部のAndasibe村の住民が、増加する観光客の受け入れを目的に地元でMitsinjo協会を設立。Mitsinjoパークを中心に活動し、旅行者にエコツーリズム関連のツアーやキャンプ場の情報を発信しています。

マダガスカルのエコツーリズム

エコツーリズムは、安定した収入と、マダガスカルの人々の生活水準の向上と雇用を促進する方法の一つであると考えられています。 

1991年に設立されたマダガスカル国立公園は、46の国立公園、特別保護区、自然保護区を運営しています。またマダガスカルには、3つのユネスコ世界遺産があります。

マダガスカルの国立公園は入場料収益50%を地元コミュニティが受け取り、残りはマダガスカル保護地域管理協会(現マダガスカル保護地域システム)に寄付されます。

以前植民地であったフランスの国土よりも大きい面積を誇るマダガスカル。よりアクセスしやすくなるように、グローバルなNGOをはじめとするたくさんの組織がインフラ整備を進めています。マダガスカルへ旅行する際は、現地の文化や環境に配慮するよう心掛けると良いでしょう。

マダガスカルのエコツアー

自然が豊富なマダガスカル。環境に配慮したエコツアーで大自然を満喫しましょう。

例えば、ツアーガイドと一緒にハイキングをしながら野生動物を見ることができるアンジャ・コミュニティ・リザーブ。この保護区は、森林の破壊を防止するために設立された地元団体「アンジャ・ミレイ協会」によって管理され、保護区の入場料とガイド料は、約100人のガイドの給与、学校、農家への種子、高齢者への寄付など、コミュニティプロジェクトに再投資されます。エコツアーに参加することで、地域経済にダイレクトに貢献することができますね!

アンジャ・コミュニティ・リザーブは、ワオキツネザル、鳥類、爬虫類にとって天国そのもの。また、この場所は戦争が起こった時に、地元の人の隠れ家となっていたので、神聖な場所やお墓があり、マダガスカルの歴史も学ぶことができます。

テラ・インコグニタ・エコツアーズは、マダガスカルの国全体を対象としたツアーで、エコツーリズムの原則に沿って、キツネザル保護基金への寄付、地元の人の雇用、地元の商品の使用、地元の宿泊施設への宿泊などを約束しています。首都アンタナナリボから出発して、キツネザルやカメレオン、イグアナ、鳥類が生息する地域を訪れるエコツアーで、マダガスカルを満喫できること間違いなし!

また、最近注目されているのが、メナベ地方の漁村キバロのエコツアー。地域が一丸となって企画しているエコツアーで、地元のエコガイドと一緒にボートに乗って、マングローブやキツネザル、野鳥などを観察するツアーです。キバロでは観光客の増加に対応するため、受付の建物や、キャンプ場、衛生施設、飲食設備などインフラの整備を進めています。

珍しい動植物、ユニークな文化で溢れているマダガスカル。
長期休暇が取れた際は、マダガスカルまで足を運んでみるのはいかがでしょうか。

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