白川郷
ツーリズムアワード

地球に優しい持続可能な旅行先トップ100

環境に優しい旅行は近年世界で注目されており、サステイナブルな運営をしているホテルやツアー、デスティネーションはそれ自体が付加価値となっています。一方で、マーケティング目的のみでエコを語るグリーンウォッシングも起きており、旅行者が本当に環境に優しい旅行を見つけるのが難しいという現象も起きています。

私たち旅行者としてできることは、その旅行先についてのインターネットの情報や実際に訪れた人の口コミを確認するだけでなく、世界的に権威ある団体・信憑性のある団体から持続可能性についての認証を受けているか確認すること。

今回は、持続可能な旅行先の認証機関であるグリーンデスティネーションが発表した、2020年の持続可能な観光デスティネーショントップ100をご紹介します。

100デスティネーションが選ばれるプロセス

グリーンデスティネーションによると、選考は、30の核となる持続可能性の独自の基準に基づいて行われています。候補地となるデスティネーションは、その基準を満たした上で、デスティネーションの持続可能性についての「グッドプラクティス(良い事例)」のストーリーを提出、さらに様々な持続可能な取り組みをしている証拠資料を提出しなければなりません。そして、国際的な専門家で構成された委員会によって審査されます。

このトップ100のリストは、以下のとおり、観光デスティネーションの持続可能性に焦点を当てたいくつかのカテゴリーに分けられています。

・文化とコミュニティ

・環境と気候

・自然とエコツーリズム

・島と海辺

・国連の17の持続可能な開発目標のいずれか

・Covid-19の危機に対処するための即時対策

・スマートで持続可能なCovid-19後リカバリーへの準備

選ばれた観光デスティネーションの一例

では、今回選ばれた100の持続可能な旅行先にはどんなところがあるのか、いくつか見てみましょう。

白川郷(日本)


100の持続可能なデスティネーションには、日本の観光地もいくつか選ばれています。その一つが白川郷。文化とコミュニティ部門にノミネートされた白川郷は、世界遺産にも登録されているので、納得ですね。この山間の集落は、日本の素晴らしい伝統文化を体験できるとともに、素晴らしい自然を堪能することができる場所。地域の人口を維持し、生活様式を維持するために地域コミュニティに貢献するとともに、その伝統文化の保全に努めています。

ポートダグラス・デインツリー(オーストラリア)


オーストラリアのポートダグラス・デインツリーも、環境にやさしい旅行先として文化とコミュニティのカテゴリーにノミネートされています。さまざまな自然エリアを楽しむことができるこのエリア。1カ所でグレートバリアリーフで泳いだり、熱帯雨林でトレッキングをすることができます。このデスティネーションは、地元文化の保護、地域社会への貢献、自然地域の保護に重点を置いています。

フク・ファン・ホランド(オランダ)


フク・ファン・ホランドには、毎年多くの旅行者をとりこにする豊かな歴史があります。審査では10点満点中8,8点と、社会福祉の審査ポイントで最高のスコアを獲得しました。グリーン認定の宿泊施設、公園、トレイル、自転車道で構成される持続可能性の高いエリアとして、複数の品質マークと持続可能な認証を取得することで、長年にわたって認められてきました。 この地域は、ビーチでのごみの分別や、自然を尊重しながら地域の歴史をさらに保存する方法などの取り組みを行っており、持続可能性への対策を強化し続けていると言われています。

ボネール島(カリブ海オランダ領)


カリブ海にあるオランダ領のボネール島は、国連の17の持続可能な開発目標への貢献でノミネートされました。この島は自然と海洋生物の保護において持続可能性を重視しています。ボネール島は20年以上にわたりカリブ海・大西洋のショアダイビングのデスティネーションで、スキューバダイビングマガジンの読者投票の賞で1位を獲得しています。島は地元の人々のことを真剣に考え、海洋観光へのより持続可能で地球に優しいアプローチを行っています。また、観光公害の影響を打ち消しながら、豊かな地元文化の保護に取り組んでいます。

ガラパゴス諸島(エクアドル)


エクアドルのガラパゴス諸島はすべてのカテゴリーに当てはまりますが、主に島と海辺が焦点であるガラパゴス諸島は「ユニークな生きた博物館と進化のショーケース」として知らレています。世界遺産としても有名で、19の島からなっています。陸地の約98%が保護されており、陸と海の両方に驚くべき固有種の野生生物が生息するこの地域が選ばれたのは不思議ではありません。ガラパゴス諸島は持続可能な生態系開発の世界の実践モデルにもなっています。

ダークスカイ・アルケバ(ポルトガル)


環境と気候と自然とエコツーリズムのカテゴリーにノミネートされたポルトガルのダークスカイ・アルケバ保護区は、星空観光のデスティネーションです。星空観察は昔から世界中で人気のあり、誰もが楽しめるアクティビティです。 ダークスカイ・アルケバには、星空の息を呑むような景色と夜空を保護し(光害なし)、持続可能な開発モデルを使用してアストロツーリズムの旅行先をさらに開発するという2つの使命があります。

持続可能な活動としての天体観測について詳しくは、こちらの記事もご覧ください。

環境に優しい旅行をしてみたい!という人は、国際的に認められた機関によって認証されたまたは表彰されたデスティネーション、ツアー会社、宿泊施設を選んでみましょう。

まだまだ世界の最新情報は日本語で見つけるのが難しいですが、Ecotourism Worldではエコツーリズムやサステイナブルな世界の旅の情報が探しやすくなるように、情報をお届けしていきます。

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